【序文】~はじめに~

 麻雀などよりルールが単純でとっつきやすく、日本の花鳥風月を描いた図柄が特徴の花札は、古くは安土桃山時代の「大正かるた」、ついでは江戸時代の「ウンスンカルタ」と歴史的に日本人に愛されてきました。鑑賞しているだけで優美で、しかも日本の花鳥や旧暦・文化・歴史を学べる花札は、他のカードゲームよりもはるかに意義があります。

 花札で遊ぶときに定番なのが「こいこい」で、これには、かけひきや戦略性はもちろんのこと、冷静さや度胸なども試されます。そのため「こいこい」で遊ぶ際には各札の絵柄を月ごとに暗記しているほうが有利です。

 ここでは、そんな花札「こいこい」に役立つ実践的な絵柄や旧暦の覚え方はもちろんのこと、絵柄の由来や札に関連する雑知識といった、一歩踏み込んだ内容をご紹介したいと思っております。

文・制作・デザイン/りんとちゃー